WS2812Bは、個々に制御可能なRGB LEDで、マイクロコントローラを使用して様々な色やアニメーションを作成することができます。
統合制御回路を内蔵し、シリアルプロトコルを用いて多数のLEDを繋げて制御することができるため、様々な光に関連するプロジェクトにおいて非常に利用価値が高いコンポーネントです。
- WS2812Bの概要
- WS2812B LEDパネルを点灯させるのに必要なアイテムと入手方法
- WS2812B LEDパネルを制御するためのPythonコード
WS2812Bとは
WS2812Bは、統合された制御回路とRGBチップを1つの5050コンポーネントパッケージに内蔵したLEDです。
各LEDは、独自の24ビットカラー値(8ビット赤、8ビット緑、8ビット青)を持ち、デイジーチェーン接続が可能です。
データはシリアルプロトコルで伝送され、1つのデータ線を通じて多数のLEDを制御することが可能です。
この特性により、WS2812Bは、色々な色やアニメーションパターンを生成するプロジェクトにおいて、非常に人気があります。
ArduinoやRaspberry Piなどのマイクロコントローラを使って、簡単にプログラムして制御することができます。
使用するLEDパネル
LEDパネル
今回はBTF-LIGHTINGというメーカーの8×8LEDパネルを使用します。
BTF-LIGHTINGのLEDパネルはAmazonで販売されています。

電源コネクタ
今回使用する8×8LEDパネルは、LEDの数が多いため、全LEDを最大光量で点灯させると4Aの電流が必要となりますので、Raspberry Pi から供給することができません。
ですので別途LED用の電源を用意する必要があります。
今回は別の電源アダプターから、変換コネクタを介して基板に接続します。
LitaElekの変換コネクタはAmazon等で販売されています。


Raspberry Pi との接続方法
LEDパネルの表面は64個のLEDパネルが並んでいます。Raspberry Pi や電源を接続する配線は、パネル裏面にあります。

こちらがLEDパネル裏面の写真です。
一番上の5V
、GND
、DOUT
はRaspberry Pi へ接続します。
中断の5V
、GND
は電源へ接続します。
下段の5V
、GND
、DOUT
はLEDパネルを複数使用する場合に、次のLEDパネルとの接続に使用します。(今回は単体での使用であるため、この端子は使用せず)

プログラムの実行環境
MicroPythonの開発環境
Raspberry Pi Pico、Raspberry Pi Pico Wで動作するMicroPythonのプログラムを開発する環境として、Thonnyを使用します。
Thonnyを使用することで、コーディングからファイルの転送、Raspberry Pi Picoでの実行を全てツール内で行うことが可能です。
Thonnyのインストールから使用方法までを、以下の記事で解説しています。

作成したPythonコード
このコードは、Raspberry Pi Pico Wを使用して8×8 LEDパネル(WS2812B)を制御し、各LEDをランダムな色で点灯させます。
コード解説
- LEDパネルの設定:
n = 64
で8×8 LEDパネルにあるLEDの数を定義しています。pin = Pin(0, Pin.OUT)
でRaspberry Pi Pico WのPin 0を出力モードで設定しています。np = neopixel.NeoPixel(pin, n)
でneopixelオブジェクトを作成し、LEDパネルを制御する準備をしています。
- ランダムにLEDを点灯させる関数の定義:
random_lights
関数を定義しています。この関数は、各LEDにランダムな色を設定し、LEDパネルを更新します。for i in range(n):
ループで、すべてのLED(0から63まで)に対して処理を行います。np[i] = (random.randint(0, 255), random.randint(0, 255), random.randint(0, 255))
で各LEDにランダムなRGB値を設定しています。np.write()
でLEDパネルに色の変更を書き込み、time.sleep(1)
で1秒間の一時停止を行っています。
- 無限ループでLEDをランダムに点灯:
while True:
ループでrandom_lights
関数を呼び出し、LEDをランダムに点灯させ続けています。これにより、LEDパネルは1秒ごとにランダムな色パターンで点灯し続けます。
作成した全体のソースコード
import time
import random
from machine import Pin
import neopixel
# LEDパネルの設定
n = 64 # 8x8 LEDパネルなので64個のLED
pin = Pin(0, Pin.OUT) # Raspberry Pi Pico WのPin 0を使用
np = neopixel.NeoPixel(pin, n)
# LEDをランダムに点灯させる関数
def random_lights():
for i in range(n):
np[i] = (random.randint(0, 255), random.randint(0, 255), random.randint(0, 255))
np.write()
time.sleep(1)
# 無限ループでLEDをランダムに点灯
while True:
random_lights()
実行結果
先ほどのプログラムを実行した結果、以下のようにLEDパネルをランダムに点灯させることができました。
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まとめ
WS2812Bは、その独特な機能と利便性により、色彩豊かな照明プロジェクトやアニメーションを作成する際に優れた選択肢となります。
ArduinoやRaspberry Piなどのマイクロコントローラと組み合わせることで、さまざまな色やアニメーションパターンを簡単にプログラムし、制御することが可能であり、これによりWS2812Bはクリエイティブなプロジェクトにおいて幅広く利用されています。
8×8 LEDパネルとRaspberry Pi Pico WはAmazon等で購入可能です。




それでは、また次の記事でお会いしましょう。



